
2024
JURY PRIZE
審査員特別賞
Untitled
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Year:
2024
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Size:
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Material/Technique:
視覚障害のあるアーティスト、S. Proskiは、盲目そのものを視覚の媒体として展開してきた。作家が盲目の世界で感じとる浮遊物や歪みに焦点を当て、切り取ったキャンバスの切れ端を、手作業で丁寧に縫い合わせたり、コラージュしたりして、層状で触覚的な構成で絵画にする。ステッチやコラージュを使って、イメージを構築し、解体し、再構築するーーこの物質的で、回り道とも言える手法は、見えない視覚の世界を理解するための手段であり、視覚ではなく触覚を通じて絵画を探求しようとする工夫に満ちている。リサイクルとリミックスの過程を用いて、S.Proskiは能力主義や同化、そして絵画との関係によって生じた傷を癒そうと試みている。
審査員員評

日比野 克彦
Katsuhiko Hibino
こんな作品を私も作りたいと素直に思った。憧れる作品はどうして生まれてくるのだろうか?作者に聞いてみたい。制作のきっかけは?何をイメージしながら?などなど作品製作の様子を見てみたい。そんなまだ会えぬ作者を想像するのが、憧れを深める時間。
作家プロフィール
S. Proski
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国籍:
The United States
協賛企業